FX のスワップ 3 :スワップと為替差益の両取り戦略

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FX投資:FXのスワップ3:スワップと為替差益の両取り戦略

スワップポイントとは?

FX(外国為替証拠金取引)における「スワップポイント」とは、異なる国の通貨を取引する際に発生する金利差のことです。一般的に、金利の高い国の通貨を買い、金利の低い国の通貨を売ると、その金利差が毎日口座にプラスされます。これを「スワップポイントの受け取り」と呼びます。逆に、金利の低い国の通貨を買い、金利の高い国の通貨を売ると、金利差が毎日口座からマイナスされます。これを「スワップポイントの支払い」と呼びます。

FX会社によってスワップポイントの付与・徴収のレートは異なります。また、ポジションを保有している期間に応じて、スワップポイントは日々累積されていきます。特に、長期保有を目的とするトレーダーにとって、スワップポイントは重要な収益源となり得ます。

スワップと為替差益の両取り戦略とは?

「スワップと為替差益の両取り戦略」とは、FX取引において、スワップポイントの受け取りと為替差益の、これら二つの収益源を同時に狙う戦略のことです。

具体的には、以下のような考え方に基づいています。

1. 金利差を狙う

まず、金利の高い国の通貨(高金利通貨)を買い、金利の低い国の通貨(低金利通貨)を売るポジションを構築します。これにより、保有している間、毎日スワップポイントを受け取ることができます。例えば、オーストラリアドル(AUD)は比較的金利が高く、日本円(JPY)は金利が低い傾向にあるため、AUD/JPYの買いポジションはスワップポイントの受け取りが期待できます。

2. 為替レートの変動を予測する

次に、その通貨ペアの為替レートが上昇する(高金利通貨が安値通貨に対して値上がりする)と予測し、買いポジションを保有します。為替レートが予測通りに上昇すれば、売却時に為替差益を得ることができます。

3. 両方の利益を合算する

この戦略では、ポジションを保有している期間中に毎日受け取るスワップポイントと、最終的にポジションを決済した際に得られる為替差益の、両方の利益を合算して総収益を最大化することを目指します。

両取り戦略のメリット

この戦略には、いくつかの魅力的なメリットがあります。

収益機会の拡大

通常、FX取引で利益を出す方法は、為替レートの変動による為替差益のみを狙うか、スワップポイントのみを狙うかのどちらかです。しかし、両取り戦略では、これら二つの収益機会を同時に追求できるため、より大きな利益を期待できます。

長期保有のメリット

スワップポイントは、ポジションを長期間保有することで、その総額が大きくなります。そのため、この戦略は、短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、ある程度の期間、ポジションを保有してスワップポイントを積み重ねていく、長期投資のスタイルと相性が良いと言えます。

リスク分散の可能性

為替レートが予測通りに動かない場合でも、スワップポイントの受け取りによって一定の利益が確保できる可能性があります。これにより、為替差益のみに頼るよりも、リスクを分散する効果も期待できます。

両取り戦略のデメリットと注意点

一方で、この戦略には注意すべきデメリットやリスクも存在します。

金利変動リスク

スワップポイントの元となる各国の金利は、中央銀行の金融政策によって変動します。例えば、高金利通貨の国の金利が低下したり、低金利通貨の国の金利が上昇したりすると、受け取れるスワップポイントが減少し、最悪の場合は支払い側に転じる可能性もあります。

為替レートの逆行リスク

最も注意すべきは、為替レートが予測に反して下落するリスクです。高金利通貨を売って低金利通貨を買うポジションの場合、為替レートが下落すると、スワップポイントで得た利益を為替差損が上回ってしまう可能性があります。特に、高金利通貨は、経済情勢の悪化やリスク回避の動きによって大きく値下がりする傾向があるため、注意が必要です。

スプレッドと手数料

FX取引には、売値と買値の差であるスプレッドや、場合によっては取引手数料がかかります。これらのコストは、積み重なると無視できない負担となります。特に、スワップポイントの受け取り額が小さい場合、スプレッドや手数料が利益を圧迫してしまう可能性があります。

経済情勢の変動

各国の経済状況や政治情勢は、為替レートや金利に大きな影響を与えます。予期せぬ出来事(例えば、地政学リスク、経済危機、大規模な災害など)が発生した場合、保有している通貨ペアの価値が大きく変動する可能性があります。

レバレッジのリスク

FX取引では、レバレッジを効かせることで少額の資金で大きな取引が可能になります。しかし、レバレッジは利益を増大させる可能性がある一方で、損失も同様に増大させるリスクがあります。両取り戦略においても、レバレッジを高く設定しすぎると、為替レートのわずかな変動でも強制ロスカット(証拠金維持率が一定水準を下回った場合に、自動的にポジションが決済されること)にあうリスクが高まります。

両取り戦略の実践方法とポイント

この戦略を成功させるためには、いくつかの実践的なポイントがあります。

高金利通貨と低金利通貨の選定

まず、スワップポイントの受け取りが期待できる、金利差の大きい通貨ペアを見つけることが重要です。一般的に、新興国通貨や資源国通貨は金利が高い傾向にありますが、その分、為替レートの変動リスクも高くなります。先進国の通貨ペアでも、中央銀行の金融政策によっては、一時的に金利差が大きくなることがあります。

為替レートの分析

スワップポイントの受け取りと同時に、為替レートの上昇を狙うためには、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析に基づいた、精度の高い為替レートの予測が不可欠です。過去のチャートパターン、経済指標の発表、中央銀行の声明などを注視し、将来の値動きを予測する能力が求められます。

長期的な視点

この戦略は、短期的な値動きで利益を狙うものではなく、スワップポイントをコツコツと積み重ねながら、長期的に為替差益も狙うものです。そのため、数週間から数ヶ月、あるいはそれ以上の期間、ポジションを保有し続ける覚悟が必要です。

リスク管理の徹底

損切り(損失が一定額に達したら、それ以上の損失を防ぐためにポジションを決済すること)の設定は、この戦略においても非常に重要です。為替レートが予測に反して大きく動いた場合に、大きな損失を被らないように、あらかじめ損切りラインを決めておく必要があります。また、レバレッジの設定も慎重に行い、余裕を持った証拠金維持率を保つように心がけましょう。

FX会社の選定

スワップポイントの付与・徴収レートはFX会社によって異なります。また、スプレッドや手数料も確認し、できるだけ有利な条件で取引できるFX会社を選ぶことが、利益を最大化する上で重要です。

まとめ

FXのスワップと為替差益の両取り戦略は、スワップポイントの受け取りと為替差益という二つの収益源を同時に狙う、魅力的な戦略です。しかし、その一方で、金利変動リスク、為替レートの逆行リスク、スプレッドや手数料、経済情勢の変動など、無視できないデメリットやリスクも存在します。

この戦略を成功させるためには、綿密な通貨ペアの選定、精度の高い為替レートの予測、長期的な視点、そして何よりも徹底したリスク管理が不可欠です。これらの要素を理解し、自身の投資スタイルやリスク許容度に合わせて、慎重に実践することが求められます。